FM放送とAM放送の違いをご存じですか?知らないと困るわけではないので、この違いについては気にしていない、という方も多いと思います。ただ、この違いがFM放送とAM放送の番組の個性の違いにも繋がっていたりするので、知っておくと面白いかもしれません。
FMとAMの違い
FMとAM放送の違いはその変調方式の違いになります。変調方式というのは音声を放送電波に変換する方式のことです。FMは「Frequency Modulation」の略で、日本語にすると周波数変調のことです。波を表現するときのうねうねした図を思い出して欲しいのですが、その図の横方向の間隔が周波数を表しています。その感覚を詰めたり広げたりして変化させ、音声を波に乗せるのがFMです。AM、「Amplitude Modulation」は振幅変調といいます。図で言うとうねうねの縦の幅が振幅を表しています。この幅を変えることで音声を乗せるのがAMです。
方式によって変わるラジオ局の性格
では方式が違うとどうなるのでしょうか?よくFMはAMより音がいい、といわれますが、これは本当です。これは、雑音電波(ノイズ)が電波の振幅により影響するためです。そうなると音質が悪いと楽しめない音楽などの放送は、AM放送には向かないということになります。またほとんどのFM放送がステレオ放送でおこなわれているのに対し、AM放送はモノラル放送なのも音楽には不向きな理由になります。
しかしAMは低い周波数帯の電波が利用できるため、障害物を迂回し遠くまで届きやすいという性質があります。そのため音声が悪くても多くの人が楽しめるスポーツ放送などはAM放送で流すのに向いています。またFMは遠くまで届かない、ということは地域性の高いラジオ局にならざるを得ません。FM局がより地元に密着したラジオ局なのは、そういう理由からでもあります。